2010.8.11
誰でもできる基礎運動
今腰のリハビリをやり直しています。基礎中の基礎をやり直すことで、もう一度健康な体を手に入れ、数週間後にはウェイトトレーニングの名にふさわしい運動ができるようやっています。それではその準備段階で有効な運動とは何かというと、下の2つの運動なんかはどうでしょう?
ウェイトトレーニング初心者はもちろんのこと、人の言うことを理解できるようになった子供だってできる運動ですので、気が向いたらやってみてください。
「ケーブル・デッドリフト」と名をつけたこの運動は、どこぞのサプリメント会社の社長でつい最近も腰を痛めた方に是非ともお勧めしたい運動です。
僕も日ごろの指導で、腰痛持ちでウェイトトレーニング初心者の選手にはこの運動からやらせます。すばらしいリハビリ運動になるものです。
まずは肩幅またはそれよし少し広めの足幅で構え、肩甲骨を後ろでぴったりくっつけるようにそろえ、胸を張ります。当然腰は反り、そのままの姿勢を運動中ずっと保ちます(意外とこの姿勢を保つだけでも初心者や腰痛持ちの筋力のない人にはきついようです。)。その状態でビデオのようにケーブルマシーンをセットするのですが、まずは正しい姿勢でできる重りを選ぶことが重要で、上記の姿勢が保てなければ、重りを付ける必要はありません。つまり、ケーブルを持つだけでかまいません。ケーブルを持ったら今度は下降します。下降の仕方は、かかとに全ての体重を乗せ、後方にけつを押し出し、そのまま下降します。そのまま下がれるところまで下がればいいのですが、下がれるところといっても、下降しすぎて骨盤が傾き、それによって腰が曲がるつまりは背骨のアラインメントが崩れるという状況は避けてください(ぺルビックティルト)。ちなみにビデオと同じように下がれていれば問題ないです。目の前の重りを引っ張っている状態なので、つま先に体重を置いて、膝を中心に下がりだすと前に引っ張られてバランスを崩しますし、もしそのまま下降できたとしても膝に悪いです。あと、腰はもちろんのこと、後背筋、ハムストリングと体の後ろにある全ての筋肉群を同時に収縮することで、筋力とコーディネーションを鍛えることに意味があるので、これら全てをしっかりやることで、この運動の行う真の意味が見えてきます。
もうひとつの運動はこれです。
「グルート・ステップアップ」と名づけました。というのも、ただステップを行うではなく、下肢のけつ、そしてハムストリングがメインに活動する運動にしたかったからです。
まずは片足をステップの上に置くのですが、この時に、挙げた足のかかとまでをしっかりステップの上におき、また、その時に地面と大腿骨が平行になるようにします。このステップの高さは低すぎてたらハムストリングと臀部の筋肉群に効いてこないし、高すぎても骨盤がゆがんで(ぺルビックティルト)、結局は腰(背骨のアラインメント)に負担がかかるようになりますので、いいところを探してください。ステップの上に足を挙げ、正しい角度が作れたら、今度は実際に体全体をステップの上に挙げます。上に挙げた足のかかとに体重をおき、最初に膝が作った角度よりも前方に膝が移動しすぎないように、ハムストリングと臀部の筋肉を使って体をを挙げます。そうするとビデオのようなフォームになります。正直、難しいです。ある程度の筋力が臀部とはハムストリングに無ければできません。ただ、できないからといってフォームを崩すと、鍛える筋肉群が変わってきます。だからといってそれが悪いというわけではなく、それでは「グルート・ステップアップ」ではなく、ただの「ステップアップ」になるだけです。体をステップの上に挙げたら、今度は下降です。体重は体の後方に置きつつ(臀部、ハムストリングを中心にストレスをかける)なるべくゆっくりと下がります。この「ゆっくり」というのが非常に大事です(僕のデモですらゆっくりじゃないことが多いですけど…それだけ結構難しいんです)。
どちらの運動も3セット8~10回(ステップアップの場合、8~10x両足ですので計16~20回となります)を目安に、体が慣れてきた、または筋力が付いてきたら重りの量を増やすことで、体にかかるストレスを変えていきましょう。
とにかく大事なことは「正しいフォーム」!!!
とりあえず、「重いものを持ちたい」というエゴは捨てましょう。「スピード違反」も禁物です。全てはコントロールされた動きの中で行われます。
強い人間の体の基礎はポステリオールチェーン筋肉群!!!
です。