2011.1.19

だからァ・・・

体幹の重要性をよくいわれます。
バランスだったり、障害予防であったり、当たりの強さの原因だったり。

いいんですけど、勘違いしないでいただきたいのは、腹筋や背筋運動に絞ってそれを鍛えようとしても、欲しいものを手に入れることはできません。

では、なぜそれのみがクローズアップされて、それらの「体幹」運動がもてはやされているかと言うと、素人なのに玄人のふりをしなければならない人たちがあまりにも多くいて、彼らが広めちゃったからです。
腹筋運動も背筋運動も、シンプルな動きで簡単に選手を「疲れさす」ことができます。だから、デモンストレーション数回やって、その運動を何百回も選手にやらせれば、コーチとして「仕事してやった」感がわきあがってきちゃって、もうそれで「体幹」トレーニングになっちゃうんです。

でもそれは希望する結果を手に入れることができる運動ではないし、一般的に言われる腹筋運動を多く含む体幹運動がパフォーマンスを向上させることがないことは科学的に証明されていて、そればかりか科学者たちは、過度の腹筋運動が椎間板ヘルニアを主とする神経障害をもたらすということも発表しています。

僕にとって「体幹」とは「肘から膝までの体の部位」のことで、これらをファンクショナルに鍛えるためには、スクワット、デッドリフト、ランジ、クリーンなどの、指先からつま先までが、一つの動作をおこなう目的のために(ほぼ)同時に緊張を起こすような全身運動が最適と考えています。また、常識で考えれば、それらの運動から得る負荷のほうが、一般で言われる腹筋や背筋の動作時にかかる負荷の何倍も大きいです。つまり、スポーツパフォーマンス時に近い負荷です。また、このように全身を常に同時に緊張させるトレーニングを積むと、下半身で作り上げた力をしっかりと上半身に移行するような体になるし、きっとそれこそが先にもあげた「バランス」「あたりの強さ」につながるし、これらの運動で得たボディーコーディネーションと柔軟性が障害予防になるんです。

こういうと、僕の大嫌いな「インナーマッスル」が…とかいう、専門用語でいうところの「ど素人」が出てくるんですが、背骨と背骨をつないでいるような細く短い筋肉や、背骨と骨盤をつなぐ筋肉をその「インナーマッスル」というものと考えているならば、僕が先ほどあげた全身運動すべてがそれらを効果的に鍛えられるということも付け加えておきます。
いいですか、筋肉の収縮というのは「All or None」なんです。プロとしての常識です。

それでもなお、「重い重量で行う運動ではインナーマッスルは鍛えられない!!!」と言いたい方は、まず転職を考え、それでも今の職に居続けたいという方は、それを証明する専門文献を探してください。ただ、まずそれらは見当たらないし、もし何かしらを見つけたとしても、それらは全部参考文献すらついていない、日本人のズブの素人が思いつきで書いた物ばかりです。

本当にこの「インナーマッスル」というくだらないアイデアは、世界中でも日本だけでしか流行ってないんですよ…
プロが本気になって口にするのは恥ずかしいことなんです…

もう、
お願いしますよぉ…

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