2012.4.14
S&Cコーチ
先日のブログでも述べましたが、
今アシスタントがいません。
昨年12月ごろから、知り合いや人伝えで人材探索をしてきました。
ただ、人伝えでは国内の人材の発掘は限度があることを知りました。
公募を開始しようかと思っています、
新学期が始まったこの時期に…
CSCSと志を持っていれば、もうおおよそ適任です。
CSCSも持っていないし、仕事や学校で今仙台大学で働くのは難しいという方、とにかく興味があるという意志だけでもお伝えください。どうにかなるかもしれません。
yu-kaga@sendai-u.ac.jp
まで。
今回はここからもう一点、
日本に
「S&Cプロフェッショナルだ!」
として仕事をしている人材はどれくらいいるのでしょうか?
つまり、S&Cトレーナーとしてだけで飯を食べている人はどれだけいるのでしょう?
今回僕が人材を探すのでお手伝いいただいているのはNSCAジャパンの事務局長です。
その人が、
仙台大学のアシスタント候補は今のところ見当たらない
と言うのだから、日本にはS&Cプロフェッショナルの絶対数が非常に少ないということでしょう。
NSCAジャパンの会員は数万人いるみたいなのですが、その中でCSCSは数千人。その中で、実際にCSCSを仕事にフルに活用している人材が非常に少ないということになります。
それこそCSCSとなれば、教育機関にかける金額を含めれば数百万円かけて資格を取ることになります。
そのかかった金額と労力を取り返す機会がないままになるのはもったいないでしょう。
もしかしたら資格を取ったとしても、実際にS&Cプロフェッショナルとして人の指導に当たったこともない人が多いのではないのでしょうか。
まぁ、資格を持っているから人をトレーニングできるほどの知識を保持しているのかというと、そうでもないのですが…それを言うと論点も変わるから…
とにかく、非常に残念な現状です。
逆に言えば、これだけスポーツ競技人口が多い日本ですから、本来は我々がやるべき、
運動選手をより良い運動選手にする仕事
に就いてしまっている、「部外者」もいるということです。
結局、誰か「専門家」的な人材を雇う余裕のあるチームも、雇うのはATになって、彼らの多くは実はトレーニングという分野では素人なのですが、知っているという社会的な印象がある以上、「できません」とは言えず、その結果、彼らが行う「トレーニング」が、プロの行うトレーニングとして世間でもてはやされ、結果、よくわかんないトレーニング方法が巷を騒がす、という結果につながってしまうのです。
効率的かつ効果的なトレーニング方法が普及していない現状を持っていえば、日本が総スポーツ競技人口の割に、オリンピックで活躍できないのも当然です。
で、実際にS&C業界にいる人材が現状を打開するためには、日々我々が行っているようなトレーニングが、当然のように下部組織から行われるような状況を作ればいいのですが、そのためにはそこまでのレベルまでに行き届くほどの社会の中での「人材の需要」を達成しなければならないわけで、そのためには、そこまでに質の高い人材が行き届くようになるほどに「人材の供給」がなされていなければならないわけです。
実際に、これだけ国内でATの需要が増大した影には、まず最初に、それにあたる人材の数(供給)の増大というのがありました。
NATAから逆輸入された人材と、日本国内資格から生まれた人材が、ATという仕事の必要性を説き始めます。その中で、諸所で彼らの活躍が認められ、彼らのスポーツ現場での存在価値が理解されました。結果、社会からの信頼が、競技レベルの高いリーグ・組織の「ATの雇用」という結果になっているのです。日本国内の現状を見れば、おおよそすべてのアマチュア~プロのレベルに至る競技団体にはATの存在があります。
実際に米国内でも、ATの雇用機会のほうがS&Cの雇用機会よりも格段に大きいです。
NCAAに所属する学校すべてにATCを置くルールがあります。州によっては高校からATの雇用規定まであります。つまり、「保健の先生」的にATCが学内に必ずいる環境です。
しかしながら、S&Cコーチはと言うと、下手したらNCAA1部リーグに所属する大学にすらいないこともあります。2部リーグ以下にはほとんどいないといっていいでしょう。
しょうがないです。S&Cが出す結果はすべて間接的であるうえに、その結果を出すために必要な施設は場所も予算も大きくとりますから。
これがS&C業界の、最大の弱点です。
そして日本国内を考えた場合、この国土の小さな国の中で、S&C施設を全てのスポーツ競技団体に保持させることは難しく、その中で、スポーツに米国ほど予算をかけない文化の中、S&C施設構築にあてる予算の確保や、コーチに定期的に支払う給与の算出というのも、スポーツ団体にとっては困難極まりないことでしょう。
そうなれば、ATだけ雇っている日本スポーツ界の現状にもうなずけます…
S&Cプロフェッショナルとしての打開策がないわけではありません。
とにかく必要なことは、存在価値を上げるために、それだけの人材育成を行うということ。
多くの人材を育て上げ「人材供給」を上げることで、「人材需要枠」を無理やりこじ開け、その中から、価値ある結果を出し、社会的存在価値を上げるということ。
つまり、
これだけ効果があるのだから、雇わなきゃ!
と雇用者に思わせなければならないのです。
ただ、それが難しい。
なぜなら、我々の仕事の結果は「間接的」にしか出ないから。
はぁ…
そんな中で、私のように大学レベルでS&Cコーチとしての仕事ができるというのは、非常にありがたいことです。
そんな仙台大学が私のアシスタントを探しています。
S&Cコーチとしての10年後の自分が明確に見えない方々、ここからは見えますよ。
(結局はここに行き着いた…)
興味があれば、上記したメールアドレスまでどうぞ。