2012.6.6
ここ最近
2日前: 冬季競技の日本代表レベルの選手とコーチが来て、今後ソチに向けうちの施設を使わせてもらう事がたまにある。その場合、私の指導はどれだけ受けられるのかという質問を受けた。その選手自体はカナダのチームに帯同しているので、カナダのコーチが作ったトレーニングプログラムを持っているらしいから、
「僕がたまに来るその選手に何かを指導してしまうのは、フランス料理屋に行って、シェフが作って、あとは客に出すだけの料理の上に塩コショウを振ってしまう事と同じだから、施設を使うのは全く問題ないですが、指導は一切できません。」
と答えた。そのコーチは困惑していたっぽいが、こればっかりは譲れない。
昨日: 基礎運動すらできない部員の心配をしたある運動部の監督と、今後の彼らの対応に関する話し合いをした。僕のいうところの基礎運動は、時間と労力さえかければ確実にできるレベルの運動であるが、それが数か月たってもできないということは、基本的には、真剣にやる気がない、または真の努力の仕方すら知らないドアホであるという証拠。ただ、結局S&Cコーチというのは、チームコーチの決定のサポートをすることしかできないので、決定前に言いたいことは言わなければならないけれど、決定後は一切それに関する反対意見は言わない(それでも必要ならば指導拒否はできる)。残念ながら、その監督は幼稚園方式でそのドアホどもと付き合うことにするようだ。
「心身ともに事足りない選手の監督は大変だ」
とつくづく感じた。
昨日と今日: 上に書いたようなチームがある中、他のチームにハング・クリーンの基礎動作を指導中、そのチームのエース級の選手が、その動きの難しさにいらだちを抑えられずにいた。しかし次の日(今日)、一晩クソほど努力をした成果であろう、なかなかしっかりした動きを持って、「加賀さんみてくれますか?」と実際に僕に確認に来た。
「これがアスリートだよな!」
って上に書いたチームの監督に言いたくなった。
S&Cコーチは素晴らしい仕事です。