2014.6.27

コーディネーション・トレーニングに関する私見

僕は、自分の脳みそで思い描く通りに体を動かすことが結構得意です。だから、S&Cコーチとしても、各運動のデモンストレーションをわかりやすいフォームで体現することができ、しかもそれにより”足が速そう”や”跳びそう”等の雰囲気まで醸し出すことができ、選手間に”このおっさんスゲェんじゃね・・・”的な勘違いを生み出すことに成功しています。

で、どうして自分にそのような能力が備わったのか、ずいぶん前に考えてみたんです。

親からもらったそういった”才能”というのも加味はされるとは思いますが、たぶん、幼い頃に水泳と空手をやっていたことが大きく関係するのでしょう。

それら2つのスポーツの共通点は、”全身をまんべんなく使う”ということです。
上半身を使っている時には下半身も使われていて、右側と同様に左側も使い・・・等の、全身をまんべんなく使うスポーツなのです。
考えてみると、このようなスポーツは結構珍しいのです。野球・サッカー・バスケ・バレーのように、必ず利き手利き足をもう一方よりも多用するスポーツがほとんどなのです。そんな中、僕が小さな頃に習い事として行っていたスポーツは、本当にまんべんなく体を使うことを要求されるスポーツだったのです。それらスポーツを複数年習い、ある一定レベルまで上達することができたからこそ、今の自分のボディーコーディネーションがあるのだと思っています。

先日、“コーディネーション・トレーニング”なるものに関する授業を垣間見ることができたのですが、そこでは、一定の条件の中で様々な動作パターンを各自考えそして行い”コーディネーションを育てる”という目的で授業が進んでいました。
別にいいのですが、僕ら”プロの常識”で考えると、それだけではコーディネーションは育ちません。また、部活動にその“コーディネーション・トレーニング”を取り入れている部も見受けることができるのですが、科学的なことをやっている雰囲気だけは出せますが、それでは小学生の放課後と大して変りがありません。まぁ、任天堂DSをわざわざ公園に持ち寄って友達と遊ぶより少しだけ健康的なだけです。
どんな運動であれ、その日一日だけそれをやっていても、または複数日行ったとしても、その動きや動作パターンがしっかり体に入り込むまでやらない限り、それをやるためにかく汗や蓄積する疲労は無駄になります。また指導側としても、その点に気づかないと、そしてそこを指摘してあげないと、プロとしては失格です。

体を思うように扱うことができる能力は、運動選手が持っていても全く邪魔になるものではありません。
それは子供のころに培う能力なのかもしれませんが、得ても損が無いならば、成人に近くなったって試みても損ではありません。しかしながら、現在取り組んでいるスポーツ以外のスポーツに、ボディーコーディネーションを得るためだけにかなり真剣に取り組まなかればならないというのは効率よくありません。そんな時に便利なのがウェイトトレーニングです。運動選手にとって、僕が指導するようなウェイトトレーニングは最も効率の良い”全身運動”なのではないでしょうか。だって、それを取り入れることで筋力が上がり、パワーが上がり、柔軟性が向上し、各骨・筋・関節が強化され、健康になり、結果競技力向上に繋がるのですから。つまり、ずいぶん前に僕がブログで書いた”ポケットの中にモノがいっぱい詰まる”状態に持っていけます。

運動選手が運動選手でいられる時間の短さを知りそして尊重するからこそ、可能な限り効率的かつ効果的なトレーニングを提供する事がサポート側の真の役割です。
ファンシーな雰囲気や見かけだけにとらわれ、実は相当アホなことを”通ぶって”やってしまうような指導者にだけはなってはいけません。
選手たちには”本物”の提供を!!!

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