2016.1.25
セミナー準備
2月28日にNSCAジャパンエリアディレクターセミナー(ADセミナー)の講師を担当します。
今回は、今までのADセミナーで行っていた内容とは大きく変えて、ウェイトリフティングに関する今まで日本国内で語られることがなかった内容を取り入れて座学を構成し、その後の実技で”超表面的に”座学で学んだ内容を練習することとになります。
まぁ、この”超表面的”というのは、ウェイトリフティングという運動自体が1日で教えられるような簡単なものではないので、基本的に今までもこれからも、1日のセミナーで”しっかり”教えます!というような謳い文句でセミナーを組むような無責任なことはしません。ただ、今回座学で学んだ内容と全く違うこと実技で行うと、受講者間に不思議な雰囲気を作り出す気がしたので、できる限り意味のある内容を取り入れる工夫と努力をして、実技もウェイトリフティングにしてみました。
で、今その座学のプレゼンテーションの準備をしています。
大学院時代のノートとテキストを取り出してきて、使えそうな個所を探しつつ読み込んでるのですが、それがかなり楽しいです。読んでて「あぁ、こんなこともあった!」とか、「何書いてあるんだか理解できねぇ…」とか、「これはまた学びなおさなきゃ…」とか、すごくためになってます。
S&Cスペシャリストでいる以上、継続教育が大事なのは理解しているし、実践している気でいますが、復習というのも確実に”継続教育”に当てはまりますね。
僕の大学院時代のS&Cコーチになるための環境は本当に恵まれていて、座学だけでなく、実務経験をする環境も豊かで、それが礎となって今の僕を構成しています。あの頃、優れた科学者の下で授業を受けることができ、その上、コーチとして座学で学んだことを実践に移行できる環境も完璧に近い形態で整っていたのは、本当にありがたかったです。またガーハマー博士のリフティングチームと一緒に重りを挙げることができたのも素晴らしい経験となりました。世界で一番ウェイトリフティングのフォームを撮影して研究してきた方の考え方を学び、その横で挙げることができるのは贅沢でした。
東京でもできる限りその環境に近い形を作り出し、多くの後進の方にそれを提供していきたいと思っています。
僕はS&Cプロフェッショナルとして、何が”正しいフォーム”なのかを徹底して吟味して、そのうえで提供することをモットーとしているので、何よりも、ウェイトリフティングの礎として筋力トレーニングから丁寧に教えていかなければならない、という信条があります。
今回の僕のセミナー内容を考慮すると矛盾する発言になりますが、皆さんも、すぐにウェイトリフティングを学びたい気持ちを抑え、まずは筋力トレーニングから美しく学んでください。
特に学生時代こそ、それに取り掛かる最も良い時期です。心身に渡る礎は早い段階から作るに越したことはありません。
僕が仙台大学で指導していたときは、後進の指導に、夏休みや春休みの授業がない時期こそ、多くの座学や実技を徹底して取り入れていました。きっと、あの時期僕の手元でS&Cプロフェッショナルを目指して学んでいた学生たちは、夏休みや春休みを恐れていたのかもしれません…
東京での後進の指導プロジェクトでも同様の環境を作ってみたいと考え、今回こんなセミナーを準備してみたので、どうぞ興味があれば受講してみてください。
授業がない休み時期にこそ、他のS&Cプロフェッショナル志望者との違いを生み出すチャンスとなります。
久々に学生時代のノートをじっくりと眺め、今後もより良いプロフェッショナルとして、他者の体の役に立つための努力をしなければ、と気持ちを新たにするいい機会となりました。