2016.3.10

Reverse Lungeに関する友人の考察へ、勝手に補足(^^;)

友人の河森博士がReverse Lungeに関しての考察を書いていたので、それに少し解説を載せます。

勝手ながら・・・

 

まず、僕の思う正しいReverse Lungeはこういうフォームです。

Reverse Lunge

ここではオーバーヘッドでの動作ですが、胸から下のフォームは手を上げていなくても、バーを肩に担いでいても、これが理想です。そして、博士が言うReverse Lungeのフォームもこれです。

 

このフォームは博士のブログにもあるように、徹底してケツに負荷がかかるように工夫と無理をしたものです。

博士の紹介した論文にもあるように、この運動はさまざまな工夫次第で様々な効能を付けることができます。つまり、腿の前部分に効かせることも腰に効かせることもできます。ただ僕は目的をケツとハムに設定することで、勝手に太腿の前部分にも効くようになるのを知っているので、あえてケツとハムに効かせるように工夫と無理をして指導しています。

 

で、です。

博士のブログや僕が上記したようなことを読んだり、それこそ僕が上に載せた映像を見ると、それが全てになってしまう指導者もいるので、今回の博士のブログを読んで少し解説を書き足したいな、書き足さなきゃな、と思いました。

 

あのですね、いくら博士が”直立”と言ったったって、本当に直立でできる時とできない時があります。そして、その直立を基準に考えすぎて足幅の設定を軽んじてしまい、結果的にケツへの効果を減少させてしまうこともあります。

どういうことかというと、ある程度の重量が付いたバーを肩に担いでReverse Lungeを行えばある程度の前傾はやむをえなくなるのです。それは博士のブログでの解説でもあるように、負荷が重いがためにケツへの重量の掛かりを逃がしたくて前傾するのです。この前傾をどのくらいの重量から甘んじて受け入れるのか、逆に言えば、どこまでは甘んじて受け入れないのか、はその運動をトレーニングプログラムに入れる理解度によります。そして、直立を重んじるがゆえに足幅を軽んじてしまうようなことがあるならば、それはそれで目的と行動が異なってしまいます。

そしてそれらの”現象”を目撃した時に、なぜ前傾してしまうのか、なぜ足幅が狭まるのか、なぜ足幅が広がるのか、と疑問を持つことが大事なんです。そして疑問で終わらせずに、それを徹底して考察し、理解し、解決策に関して熟知している状態を作っておくことはもっと重要です。

それをせずにほっておくと、目的と行動が伴わなくなり、しまいには説明で言ってることととやってることが違ってきます。しかもその被害を受けるのは指導対象者です。

 

体に起こる諸々のブレやズレは、事前準備不足だったり、指導者として”動きを見る目”の質の欠陥だったりと、様々な問題があるでしょうけれど、とにもかくにも、自身の運動・練習不足からくる知識&筋力不足と経験不足の合併症と呼べるでしょう。

 

今回の博士のブログの内容は、Reverse Lungeを特定のフォームで徹底的に行うことから得られる知識と筋力がある人材がギリギリ理解できる内容だと思っています。実際、かつて博士も今回の彼のブログ内で紹介した論文を基に、僕に質問してきたことがありました。僕は「やればわかるよ…」とそっけなく返答したのですが、博士ほど頭の良くない僕にしてみれば、その答え以上の答えはありませんでした。実際に彼は、僕の指導下で徹底してそのフォームを体に取り込み、自身でもやりきった結果、素直に”直立型”のほうがケツに効くことを理解しました。

そうなんです。実際にやってみれば理解できることは結構多いのですよ、ウェイトトレーニングなんて・・・

逆に言えば、実際にそのフォームで行わなければ、実感からくる納得に至ることはないのです。

 

だから、”直立”とか”ケツ”とか”ハム”などのキーワードからのみで博士の文章も僕の文章も読んではいけない気がします。まずは、本当に博士や僕が述べているフォームがどういうものなのかを実践すること、つまりは自身の体をしっかり使って学ぶことからすべてが始まると確信しています。

「イイじゃん、イイじゃん!!!」と思って、翌日から自分のトレーニングに何の気なしに取り入れる人材もいます。しかも自分のプログラムではなく自身を信頼してお金を払って来てくれているクライアント様のプログラムに・・・で、ちゃんとできていればいいんですけど、結局芯も真もついていないので、フォームは(?????)なんですね・・・

 

やっぱりそれじゃ無責任ですよね・・・

そうじゃなくて、河森博士くらい疑問に思って学んで実感して解析して再考察して理解して・・・のプロセスを踏むことが大事なんです。そしてそれが指導対象者への運動指導のプロとしてのプライドであり責任なんだと思うんです。

やっぱり、「プロ」というのはそういうもんだと思います。

 

博士のブログ読んで改めて実感しました。この男は信頼と尊敬に値する運動指導者です。

彼ほどの秀才になる必要はありませんが(多くの人にとっては無理ですが・・・)、自分が指導担当する他人の体のために、限界プラスαまでの努力をして「プロ」としての面目を保つ行動が起こせる人材が増えると、この業界はもっと面白いことになると思います。

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