2014.1.9
加藤順一という男
新年1本目は、一昨年の9月から1年と数か月トレーニング指導をした「加藤順一」の話をしたいと思います。
この男、スノーボーダーで御年四十五(辺り)。
現在は、えぼしスキー場スノーボード学校の校長が本職で、スポーツ選手としては、バックカントリースノーボーダーとして、各地の雪山に5時間以上かけてスキーで登り、せっかく頂上に着いたら今度はスノーボードで10分程度で降りて来てしまうという、混雑時のビッグサンダーマウンテンよりも効率が悪く、一般人には理解しがたい活動をしている方なのです。それでも、その活動とダンディーな人柄から、多くのスポンサーも抱え、Haleoも栄養サプリメントスポンサーとして彼の活動をサポートしています。
実際に、彼がどれだけカッコイイことをしているかは、このビデオを見ればすぐわかるので、必ず見てください。
この男と私の出会いがまた本当に偶然の出来事でした。
私の家の近所の焼肉屋に行った時、諸々飲み食いをして店を出たところ、後ろから口髭を蓄えた店長らしきお方が我々を追いかけて来ました。食い終わって出てきた店の人が追いかけて来るなんてことは、得てしてロクなことの兆候ではないので、少し構えてその方の言い分を聞こうとしたところ、すごく丁寧な口調で、このブログから私のことを知っていて、一度会って話をしたいと思っていた。いつかトレーニングを教えていただきたいのだ、というような内容で、私としては、少し身構えた心と体を解きつつ、社会人らしく名刺交換をしてその場を後にした、というのが出会いでした。後々当人から聞いたところによると、ダンディー加藤が夏場手伝っている焼肉チェーン店のその支店に彼がいるということは稀で、偶然その日だけ入っていて、その上偶然私がその日に顔を出したということで、今になって思えば、どこかでスーパーナチュラルな力が働いて二人は出会うことができたのではないか、と思わざるを得ない出会いでした。
その出会いからおおよそ2か月後、たくさんのシュークリームを抱えたダンディー加藤が私のオフィスを訪れ、その数日後から週3回のトレーニングは始まりました。
この1年と数か月での彼の体と身体能力は大きく変化しました。その変数は下記です。
成長率 体重103.38% 体脂肪率111.95% 垂直跳106.67% BSQ110.84% BP113.32%
ただ、私はトレーニング開始すぐに最初のテストをしたのではなく、開始後3か月目に最初のテストをしているので、ハネムーン効果は含まれない、かなりピュアなトレーニング効果がこの数値であると理解してください。
本当に真摯にそして辛抱強く、私のトレーニング指導に立ち向かっていました。そして実際に彼の体は変わりました。
私の指導以前からウェイトトレーニングを日常に取り入れる習慣があったので、基礎運動の導入に際しては大して苦労はなかったのですが、長年にわたるウェイトトレーニング経験や競技生活を含む身体活動経験があるが故に体が持つ強い癖がいくつかあり、それらの改善には本人もすごく苦労したと思います。そしてその苦労は、確実に報われました。
身体組成が改善し、筋力・パワーが向上したのは当然のこと、それ以外にも、猫背(肩甲骨周辺の筋力と可動域)がものすごく改善しました。臀部とハムストリングに筋肉がつきました。爆発的な動きを効率の良い動きでできるようにもなりました。
これらは下のビデオを見ていただければわかると思います。
新年最初に彼のことを書いたのは、自分への戒めの意味もあります。
「強くいる」
という本当の意味を常々念頭に置くこと。
いい年になり無駄な知恵もつき、自分の「弱さ」を正当化する行為が日常の中で意外と当たり前になってしまっているんです。その自分に気づいた時、「これじゃあ選手に偉そうなことは言えねぇよな…」と自己嫌悪に陥ります。
加藤順一が、少し前に「トレーニングをする」ということに対する思いを彼のFacebookページに載せていたので、抜粋します。
「よく、それ程までに鍛えてどうするんですか?って聞かれることがあります。私が行っている山岳スノーボーディングは怪我や死と直接関わっている現状を私は常に肌で感じています。一瞬の操作ミス・判断ミスが自分だけではなく仲間をも巻き沿いにしてしまう危険性を持っています。自分自身の為だけではなく、仲間、そして自分が守るべき家族や仲間・従業員の為にも死んではいけないのです。その為にも自分にできる最大限の努力をしなければいけません。」
男です。これほどまでの気構えがあるからこそ、私のトレーニング指導を受けきることができたのだと思います。
正直、別にやらなくたっていいんです。現役プロ選手でない以上、競技結果が彼の生活レベルを左右することはないし、何よりも、一般の社会人としての生活を持っている以上、私の作るトレーニングプログラムをこなすのは苦痛以外の何物でもありません。週3回のトレーニングを1年以上続けるには、きっと様々な弊害もあったに違いありません。辞めることを選ぶのは非常に簡単にできたのです。ただ、さぼることはできません。なぜなら、さぼれば私が切りますから。つまり、さぼることもなく、ただ懸命に私のプログラムに向き合ってくれた。その結果が上に挙げた数値とビデオです。そしてカトジュンはこんな体の持ち主でもあります。
(ちなみに、加藤順一はこの体を得ることが目的ではなく、身体能力改善のトレーニングの結果、ついでにこの体につながったんです。いいトレーニングプログラムは効率がいいんです。)
「より自分を磨きたい」という希望を持って新年を迎えた方は多いと思います。
スポーツ競技力の向上や身体能力改善を目標に掲げた方、いつでも相談に乗らさせていただきます。そして加藤順一のように、私のトレーニング指導に興味がある、そして実際にトレーニング指導を受けてみたいという方、気兼ねなくお声掛けください。ちなみに、仙台大学での私の運動指導は無料です。そして期待されている以上の結果は出せます。
その代わり、加藤順一が示してくれたような「覚悟」は強要させていただきます。
その「覚悟」のほんの一部として、このビデオもつけておきます。
先ほどは気兼ねなくとは言いましたが、覚悟だけは持って、私までご相談ください。
人に偉そうなことを今後も堂々と言えるよう、今年は昨年以上に懸命に生きます。
本年もどうぞ、よろしくお願い申し上げます。