2014.5.8
Yin and Yang
こんな僕でも、色々な運動方法はあっていいと思っています。
そして、それぞれにいい面も悪い面もあることも知っています。
根本的なことを言えば、一般人であるならば、運動しないより運動したほうがマシですから、どんな方法であれ運動習慣さえあれば少なからず「健康的」と評価され得るのだと思っています。
ただ、運動選手のトレーニングにおいては、「色々なトレーニング方法のいい面と悪い面を評価して、様々なものを取り入れればいい」という判断は僕にはできません。
理由は2つ。
まず
(1) 僕の今まで培った知識や技術や経験が「生理的に無理だわぁ…」と拒否するから
そして、もう一つが
(2) 運動選手が運動選手でいられる時間は限られているし、しかもその限られた時間の中で、僕が彼らにトレーニング指導できる時間はもっと限られているから
です。
先にも述べたように、(確実にここでも『何千歩も譲れば』という前提は必要ですが)一般人を相手にしているパーソナルトレーナーが、様々な流行りのトレーニング方法をクライアントに実施するのは構いません。
しかしながら運動選手の場合は確実に違います。運動選手に対しては、彼らが持つ「限られた時間」の中で、より効率的かつ効果的なトレーニングを与えてあげるのが、僕のトレーニング指導のプロとしてのプライドです。
僕が今まで学んできたことや経験したことを考慮しても、僕が現在運動選手に与えているトレーニング方法が最も効率的かつ効果的です。ここはもう断言しちゃいます。
運動選手にどんなトレーニングをさせたって汗をかくし疲労を蓄積します。その上、必ず何かしらの効果は出ます。
であるならば、その汗や疲労に見合ったまたはそれ以上の効果を与えてあげなければならない、というのも僕のプライドです。
だからこそ、さっき断言しちゃったように、今僕が行っているようなトレーニングを実施して、他の方法には目もくれないのです。
「スポーツパフォーマンスの向上」そして最終的には「勝利」という目的のためにスポーツ科学は生まれました。
そのスポーツ科学の下、我々S&Cスペシャリストは運動選手をトレーニングする必要があるし、実際それが最も効率的かつ効果的かつ健康的かつ『勝利』という目的に対して実質的です。
だって、頭のいいスポーツ科学者が一生懸命頭を使って考えて考えた結果が今のスポーツ科学なんだから。
だから、ちゃんとしたスポーツ科学者間でのYin and Yang討論にならば、今後も僕は耳も目も傾けます。でも、その辺をただ歩いている、どこで何を勉強したかわからないような「〇〇さんの下で〇年修業した僕が長年の経験をもとに一生懸命!・・・」的な人材の言うことを聞いて戸惑っている時間は僕にはないので、そういうのはキレーサッパリ無視です。
僕のウェイトトレーニング哲学はLong Beach State UniversityでS&Cプロフェッショナルになるための第一歩を踏み出した時から変わりません。
“Ground-Based”
“Multi-Joint”
“Free Weights”
“Overload”
“Periodization”
“Less is More”
“Non-Shear-Loading”
“Nothing is Sport-Specific”
“Be Efficient”
“Variation”
“Quality over Quantity”
“Balance”
今後、何かしらの知識の入れ替えにより、それまで自分が取り入れていなかったことを運動指導に取り入れる可能性は常にありますが、S&Cプロフェッショナルとしての全てを根底から覆すような意識改革が僕に起こることはないです。
今後もとにかく追い求めるのは、効率的かつ効果的なトレーニングによる選手のパフォーマンスの向上なんです。