2016.2.5

ハムストリングの肉離れ

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プロスポーツを観ていると、頻繁に「太もも裏の肉離れ」という怪我が起こったことがニュースとなって流れてくる。今もプロ野球キャンプ中で、いくつかその手のニュースが流れているし、昨年などは、その怪我が頻繁に起こりすぎて、読売ジャイアンツのトレーニングコーチの移動人事が起きた。

この怪我の予防方法は確実にある。そして、僕はこの傷害を起こさないのが得意だ。

とにかく、ハムストリング、臀部、背部の筋肉群の柔軟性と筋力を上げればいいのだ。方法としては、僕が行うリバースランジやデッドリフトやRDLそしてスクワットなどの全身運動を、僕が気にするように気にして行うと、かなりの割合でハムの肉離れという怪我は減少する。むしろ、それらの柔軟性と筋力が”十分に”つけば、その怪我は起こらないといっていいだろう。
ただ、それだけでは少し足りない。全速力で走るトレーニングを与える前に、ちょっとした下準備をしなければならない。

どういうことかというと、全速走トレーニングを取り入れる前に、全速力では走ることができないが少なからず全力の80%ほどは出せるようなランメニューを出し、全速力で走る下準備をするのだ。

全速走は非常に強度の高い運動だ。いくら十分な柔軟性と筋力があったとしても、とたんに全力走をトレーニングに取り入れれば、傷害発生の可能性は飛躍的に伸びる。しかも、多くの場合、指導者は無駄に長い距離と無駄に多い回数を設定しがちだ。数百mを何十本も行えば、選手たちは疲労をためて、多くの場合ハムの肉離れが起こる。でも悲しいことに、それだけ無理なことを行わせておいて、怪我を起こせば「根性がない」「気合が足りない」「準備不足」とか言われちゃうのがオチだ。

少し考えればわかるものなのだ。スポーツ全体を見たって、何百mもの全速走を必要とする局面を持つスポーツは非常に少ない。おおよそがせいぜい数十mで十分だし、その全速走が頻繁に起こるということもない。つまり、トレーニングにおいても、そこまでの距離や回数は必要ない。であるならば、数十mを速く走ることができるような体作りをしてあげればいいのだから、そのトレーニングプログラムも、無駄に厳しく距離も伸ばして回数を増やす必要はない。
なぜか、厳しいことを美徳としてプログラムがたてられてきた負の文化がスポーツ業界にはあるのだ…

十分な筋力と柔軟性を付ける。そのために美しく効果的にそして効率よくウェイトトレーニングを行う。
そして十分に計算された下準備をしたうえで、十二分に考慮を入れた距離と回数でスプリントトレーニングをする。そうすれば、試合に必要な走力が十分鍛えられるのだ。

結局は、ハムの肉離れというのは指導者の無知とエゴが生み出す怪我である。

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