2021.2.19
Clubhouse、やってみた所感
今話題の”音声SNSツール“「Clubhouse」を使い始めてから2週が経ちました。
登録直後は、使い方がわからないこともあり数日傍観していた状態でしたが、意を決して2月5日の夜に東海大の西出コーチと近況報告をClubhouse上でし合ったのを皮切りに、GS PerformanceのInstagramに載せた運動動画の解説をする「独りしゃべり」で、数回専門情報のシェアをしています。
この「独りしゃべり」ですが、非常に難しいんです…
相手の反応が一切確認できない中での解説は、「今の表現で理解してくれたのだろうか?」という不安を募らせるばかりで、結果的に説明がくどくなり余計解説がわかりづらくなる、そして聴きづらくなる、という悪循環を生みます。
例えば…
腕を前後に大きく振りながら、体重移動を足裏の踵〜爪先間で行ったり来たりさせる動作を「船を漕ぐように」と表現したことに不安を覚え、その説明を同様の内容の比喩を用いて繰り返してしまったり…
膝を前に移動しながら、上半身は前傾から地面に対して垂直方向に態勢を変化させる、クリーンやスナッチの2ndプル動作の説明をする際に、「握り拳を作った時の握り拳が頭で肘が臀部で…」と、動作の説明なのに他の体の部分を用いた比喩表現をしてしまったり…
と、相手の顔も見れなければ声も聞こえない環境が故に色々と不明瞭なことを言い出す、Clubhouseでの「独りしゃべり」特有のミスを多発していました。
話し相手の顔が見えるとか、相槌が聞こえるとか、何かしらの反応があることで知らず知らずに「会話」ってすごく豊かになっているのだということを、図らずも強く認識できました。
今のところ、明確な解決策は見つかってないので、成功回も失敗回もあるのですが、今後も継続してGS Performanceの運動指導が垣間見れるような内容をClubhouseから発信していこうと思っています。
ここから少し傲慢に聞こえうる内容になります。
GS Performanceにとって、SNSでの発信はビジネス目的以外の何物でもありません。
そういう意味では、広告のビラ1枚刷る必要もなく、クライアント獲得のための電話勧誘をする必要もない、本当に素晴らしい時代に運動指導者としてジムを開業できた、とその幸運さ加減に心から感謝しています。
ただ最近はTwitterを中心としたSNSに落ちている情報の質の高低差が激しく、低い方にある内容の乱雑は特に目に余り、個人的には不快感にも繋がっているため、SNSの情報自体を遮断している状態でもあります。
良質な情報であったとしても、指導力向上に役立つまでに至る内容に出会うのは非常にまれですし、だからこそあえて自分からSNSで専門知識に関わる情報収集もしていません。本当に知りたい内容があるならば、論文を検索します。そして個人的な意見としましては、それが専門家にとっての「調べる」です。
ですので、最近ではTwitterは発信のみで、数日に一度程度河森直紀氏のブログをチェックするために彼のページにアクセスするのと、自分が投稿する際に目に入る情報を読む程度で、他者の投稿を見る機会も格段に減りました。
結果、短気で臆病な私の日常から、本来は感じる必要がなかった不安や苛立ちが格段に減りました。
Clubhouseも、根本的な使い方は同じです。
自分が自信を持って発する内容をシェアすることで、GS Performanceに興味を持ってくださる人を増やしたいという思いと、S&C指導の価値をより多くの人に知ってもらいたいという希望から、「独りしゃべり」は継続していくつもりです。
*各回の最後には必ず質問を受け付けていますので、“完全独りよがり“ではないつもりです。
今はClubhouseでのコミュニケーションに金額の発生はないので、聞くことに「時間の浪費」以外の損はないはずですので、S&Cや運動指導を生業としている人には一度お立ち寄りいただきたいです。それなりに質の高い情報は得ていただけるはずです。
また、「独りしゃべり」ではなく、数名の競技指導者や同業者との、何かしらのテーマに沿った”雑談“もしてみたいと思っていますので、ご興味とご提案のある方はご連絡ください。
情報を収集することが容易な時代ではありますが、容易に収集できる情報は全て疑う習性をつけておかないと、いずれ誰かに迷惑をかけてしまいます。
情報を発信する側としましても、その点を重々気にして、日々専門情報の発信に努めます。
便利の中の不便にこそ価値はあるのかもしれないので、論文や教科書にも探りの手を伸ばし入れてください。
全ては指導対象者のため、です。