2012.2.3
ファン
落合前中日ドラゴンズ監督のファンサービスに関する批判をよく目にします。
批判の内容はこんな感じ。
落合監督は、
「勝つことでファンは付いてくる。だからファンサービスはしない。」
こういう考え方を態度に露骨に出すから、強いチームを作っていてもチームから追われ、ファンも離れていったようだ
というのがマスコミの捉え方。
彼の考え方に一理ありますし、確かに贔屓のチームが強いことでファンや関係者は喜びます。
だから、落合監督がアマチュアスポーツの指導者であるならば、彼の考え方はまったく間違っていないんです。
でも、彼はプロ野球チームの監督だったんです。
ファンだって、
「俺が強くしてるんだから、俺が勝たせてるんだから、君たちついてくるでしょ?」
ってな態度を見せられたら
「オウ上等だ!」
ってなるでしょ。
だって、弱いときにも常に応援してくれる根っからのファンだっているんだから。
やっぱりプロの場合、ファンは金出してファンやってるんだし、プロ野球選手やコーチはその金で飯食ってるんだから、そのサポートに対して表面だって「ありがとう」という言葉と態度は示すべきですよね。
プロスポーツ選手はエンターテイナーです。選手としての結果も出さなければならないし、社会のアイコンとしての責任も果たさなければなりません。
ファンはそのエンターテイナー達に金をかけて自己投影して、他人である彼らが勝つと、自らが勝ったかのように喜ぶんです。
だからプロスポーツ観戦に限っては、「頑張れ!」も贅沢な使い方をしてもいいのです。(これに関しては、かつて僕が書いた「乱用」というブログを読んでください)。
だって、その分の金払ってるんだし、プロスポーツ選手は自己投影されることで商売が成り立つんだから、逆にファンの感情が他人事じゃ困るんです。
それを考慮すれば、やはり、プロスポーツに属して商売する人は、強いチームや選手を作ることはもちろんのこと、各エンターテイナーのファンであるということに特別な気持ちを感じてもらえるように、ファンサービスにも精を出す必要があります。
プロスポーツが栄えれば、スポーツビジネスが栄えます。
そうすれば、同時にスポーツ文化も栄えて、我々スポーツ業界で働く人達の足しになります。
プロスポーツ関係者には、十分に役目を果たしていただきたいです。