2012.12.23
~ 2012 ~
今年もあと数日で終わりになります。
2007年11月1日に帰国してからもう丸々5年が過ぎ、来年の1月11 日になれば仙台に来てから丸々5年間が過ぎることとなります。
その間何をやったという達成感はないんですけれど、毎日毎日朝起きるのが苦痛ではない生活ができているのは確かです。自分がすごく得意なことが仕事であるというのは幸せなことです。
でも帰国した直後は、帰国したことを心底後悔していました。
日本のS&C業界のレベルの低さと、本来専門家であるべき人材たちの知識の薄っぺらさにゲンナリし、よくわかんない健康に関するブームや流行語チックなものにもイライラを隠せず、「こ~~~んんんんなに話が通じない人たちの中でS&Cプロフェッショナルをしなければならないのか・・・」と途方に暮れていました。
僕が日本で働き出して1年目のその年は深川の本祭りの年だったんで、8月のその祭りまでは気が張ってたんでどうにかですが気も心も機能していたのですが、その祭りが終わって気が緩んだのか、9月に入ってからはストレスが原因(?)で6週間も入院しちゃいました・・・こんな僕でもそれだけヤられてたんですね。
環境の変化というのは、誰にとってもそういうもんなのかもしれません・・・
でも仙台大学の理事長・学長に出会えたからこそ、今日の仕事環境があるんです。
日本の現状を見渡しても、S&Cプロフェッショナルとして僕ほどS&Cを実践できる機会を与えられている人材はいないと自負しています。
(でもって、仙台に来たからこそホルトン社長とBP社に出会えて、エラそうにここ使ってノウガキこけるわけだし・・・)
結果、日々学生運動選手を相手に高みを目指すためのトレーニングを実施し、S&Cプロフェッショナルになることを目指す輩たちには厳しい鬼となって指導に当たれています。まさに理想の仕事です。
今年になってからは、BP社の繋がりから、定期的に僕の施設に来て指導を受けに来てくれるスポーツ選手も増えています。
ちょうど先日私の外部トレーニンググループと忘年会をやったばかりです。競輪の細川陽介選手、スノーボーダーでえぼしスキー場のスノボスクールの校長でもある加藤順一選手、そしてこちらも今年からの出会いである僕の新しいアシスタントと大いに盛り上がりました。
今思えば帰国直後の「苦痛」も懐かしく、あの頃の今以上に未熟な自分の存在ですら、今日の自分の成長の糧になっているんだなぁ、と実感しています。
現在の日本のS&Cのレベルが上がったとか、業界でプロとして働く人材の質が格段に成長しているとは一切思わないし、先日参加したNSCA Japanのカンファレンスなんか行くと、当分は米国のに参加することを理由に日本のは行くのやぁめよ…とかしみじみ思うのですが、こっちに帰ってきて5年もたつと日本にだって中にはまともなプロフェッショナルもいることを知ることはできたし、なんたって僕一人が色々ウナってたってしょうがないから、ここ最近はこうやって考えることで、無駄な思慮にふけることを避けています。
「俺様のような人材に出会える選手達がラッキーであって、それ以外の人たちをどうにかしようったってどうしようもないじゃない・・・」
僕のもとにいる人たちがとにかく得をすればいい。そしてその人たちにガッチリ成長してもらって、「加賀のとこにいてよかった」と思ってもらえばいい。そして外に出てった時には「本当に恵まれた環境にいたんだな・・・」と思ってもらえればいいんです。
スポーツ選手だけでなく、S&C業界で働きたいという志を持つ人材だって、僕の手元で数年学ぶことで、他との差を愕然とつけて世に出て行ってくれればいいんです。(中には数年やったって思うように成長してくれないやつもいるけど…!!!)
(BP社にだって、縁あって加賀に出会えてラッキーだったな、と思わせなければならない・・・どうしよ・・・)
とにかく、目の前にいる人たちの役にさえ立てればいい!
わざわざ俺を選んで俺の目の前に来てくれる人たちに絶対に後悔はさせない!
それだけできればいいと思って今はS&Cプロフェッショナルやってます。
出会ってからずっとインスピレーションを与え続けてくれるBP社のホルトン社長の日常みたいに、日々様々なことにチャレンジして、新しい事業やプロジェクトに取り掛かるような業種じゃないけど、S&Cプロフェッショナルも毎日クリエイティブに人の健康と競技力の向上を目指して頭と体をフルに使って取り組む素晴らしい仕事です。大好きだし、この仕事のプロになれて本当によかったと思っています。
だからこそ、新しい年も、目の前にいる人たちをより良くすることを続け、結果、彼らの成長以外の価値を知らず知らずのうちに生み出しているような、そんな生活ができればいいと思っています。
皆さんも、よいお年を。