2013.1.8
To Make People BETTER
明けましておめでとうございます。
今年も運動選手をより良い運動選手にするために励みます。
で、人をより良くするためには?
The Princeple of Overloadというものがありまして、まさにそれによって人は強くなるんです。
人の成長にはストレスが継続的に必要なんです。
外的ストレスへの適応を繰り返すことで人体は成長し、その成長とストレスの相互過程の中、万が一そのストレスに適応しきれない場合は、人体に損傷を起こすことになります。
これが前にこのブログでも述べたGeneral Adaptation Syndromeにもつながります。
つまり、ストレスに適応すると成長し、適応しきれないと怪我や病気が発生し、最悪死に至るという体の反応です。
筋力トレーニングも同じです。
ある一定の重量を上げられるようになったらその重りにとどまらず、より重い重量に挑戦することでのみ成長が起こるということです。
例えば、100㎏でバック・スクワットが1回できるとします。ただ5回3セットを100㎏ではまだできないので、3セットを行う場合は85㎏で行っていたとしましょう。しかし3週間程同じプログラムを行っていると、85㎏の3セット5回が意外にも簡単にできている自分に気づきます。だから次の週は最後の1セットだけ重りを87.5㎏に上げてやるようになり、その4週間後には3セットの5回すべてを87.5㎏でできるようになったとしましょう。結果、その人のバック・スクワット1回の最大挙上重量が107.5㎏まで上がりました。
つまり、その人の体は100㎏のバック・スクワットに耐えうる体だったのですが、定期的に85㎏の3×5というストレスを与え続けた結果、適応を起こして87.5㎏で3×5をできるような体になり、結果、最大挙上量が107.5㎏まで上昇したんです。
しかし、もしこの人が100㎏のバック・スクワットができ、その挙上量を増やしたいからと言って、次の日からずっと105㎏のスクワットが成功するまで何度もチャレンジし続けた場合、それを達成することは非常に難しく、しかも無理がたたって膝や腰にけがをする可能性も高くなります。
だからと言って、全くスクワットをやらなくなれば筋力は落ちるし、定期的に重い重量を上げるのが面倒だからと言って、たった60㎏を1~3×5~8回やれば筋力は落ちてしまいます。
つまり、成長するに値する適切な負荷を与えることでのみ、人の体は成長するのです。
そしてその成長は一朝一夕では起こりません。
長い年月をかけ、その負荷に耐えられる体に成長するのです。
時に人体やウェイトトレーニングのことに関して無知な人と話しているとこんなことを言われることがあります。
「そんな思い重りで運動していると体壊すぞ!」
とか
「今はいいかもしれないけど、そんなことやってると将来必ずヒズミが生まれて体がボロボロになるぞ!」
ウェイトトレーニングの経験はあるが、その知識面となると非常につたない、70年代のボディービルダーである僕の父親なんかからそのセリフは出てきたし、数年前には、東京の専門学校でアスレチック・トレーニングを教えている”プロフェッショナル”からも聞いたことがあります。
ということは、意外と勘違いしている人が多いということです。
体がその重量を上げているということは、その負荷に適応したということだから、その負荷により体に損傷を起こすということはありません(フォームに難がない限り)。
逆に、その負荷をかけているからこそ、その負荷分のストレスに適応した「強い」体になっていて、その負荷に適応したことのない体よりも断然丈夫です。
私の恩師であるガーハマー博士は、60台を目の前にして高校生以上の骨密度をお持ちでした。長年のウェイトトレーニングの賜物です。
僕も無駄に体は強いし、ひょんなことで起こる怪我からの回復だって早いです。定期的に重りを上げているからです。
僕の運動選手も同様です。重りを上げた結果強くなったからです。
強くなるのは大変です。
時間もすごくかかります。努力も忍耐も必要です。痛みも伴います。
だからこそすごくポジティブな見返りがあるのです。
重量を上げているから将来ボロボロになる
なんてことはありません。
もし心配している人がいたら安心していただいて結構です。
より強くなる、
よりよい運動選手になる、
ということは、
より健康になる
ということです。
健康でいることは一流運動選手の条件であり、生き物が健やかな日常生活を送るための必須アイテムです。
だから、
ちょっと無理をする
っていうのは健康のために大事なことなんです。
適応しきれる「適度な無理」
皆さんも試してみてください。
2013年始まりました。
今年も奴等をよりよい運動選手にさせます!!!