2013.8.3

RDLへの指導キュウと、指導者の心構えに関して

今回は、RDLという運動の詳細に加え、基本的な知識は同種であったとしても、着眼点によっては指導時の指摘点も当然変わるという話をします。

Romanian Dealift(RDL)という運動があります。
こういうの

僕はこの運動は腰を中心とした背部とハムストリングの運動であるという認識があります。

まぁ、この運動中ずっと腰をピシッと伸ばし続けることは絶対条件なんで、腰の運動であることを説明するのは簡単です。そして、その腰を伸ばし続けるためにも両肩甲骨を後方でくっつけるように収縮し続けるという指導も行っています。そうすることで、背部を全体的に鍛えることができます。もしかしたらこの肩甲骨の部分が一般的な指導では外されがちなのかもしれませんが、僕の運動指導では非常に大事な要素で、デッドリフト系運動のテクニック指導ではこの「肩甲骨をピッタリくっつける」というセリフを多様します。
RDLがハムストリングの運動であるという説明は簡単なような気がしていたのですが、僕がやっているテクニックよりも膝の屈曲角度が大きいとそこまでハムストリングには効かないので、「RDLは腰とケツの運動でしょ!」と思っている人も多いかもしれません。確かに、腰とハムストリングの真ん中に臀部があるんで、RDLは臀部の運動でもあるのですが、僕個人の運動そして指導経験からいうと、この運動はそこまで臀部に効きません。理由は簡単で、臀部よりもハムストリングが伸びきるタイミングが早く来るので、ハムストリングの活動が臀部よりも多く導入されるからです。ただ、これも僕が用いるテクニックで行うと、という大前提があります。もし僕よりも膝の屈曲が大きいと、ハムストリングの伸展よりも臀部の伸展が強調されてしまうのかもしれません。

もう一点。
僕は110㎏を超えたら「アルタネイト・グリップ」を許可しています。僕が下の2つのビデオでやっているバーの握り方がそれです。


110㎏から許可するということに科学的な考察はありません。単に、個人的な経験上、学生の必要な能力を考慮してもこの辺かな…くらいの理由です。握力があるに越したことはないし、結構握力というのは大事な運動能力の一つでもあるので、あまりにも重い負荷を扱う場合以外は、僕はストラップを使わせません。だから、うちの野球部が140㎏でRDLをやる場合でも、彼らはストラップは使わずアルタネイト・グリップで行います。
左右のバーの持ち方が違うと、諸々不均等な力のかかり方が出て、結果、効率よくトレーニング結果が出てこないという考えもあるかもしれませんが、僕はそこは全くといいほど気にしません。例えば、RDLをアルタネイトで行う運動のみを日常生活の中で継続的に行い、他の運動は全くしなければ、そういう残念な結果が出ることもあるでしょうが、日常生活の中にスポーツ練習や、多種にわたるウェイトトレーニング運動が組み込まれる場合は、その心配は無用でしょう。むしろ、それよりも先に挙げた背部やハムストリングへの効果というメインの筋力向上に加え、できる限りはスタンダード・グリップで、そしてスタンダードの限界が来た場合のみアルタネイト・グリップを用いた場合、RDLの副産物として(僕にとってはメイン相当)握力向上が結果として現れると考えた場合、ストラップを使うことはデメリットになります。
あと、実際にビデオで見てとれるように、アルタネイトでもスタンダード時と同じフォームでできているという自負もあります。だったらやっぱり握力の強化もできるし、アルタネイトで問題はないじゃん…と考えられませんか?

で、指導者としての心構えですが、こういうことを見聞きした後、「じゃあRDLはこのビデオで見るくらいの膝の屈曲で抑えることで背部とハムに効かせなきゃいけないんだ! そしてスタンダード・グリップで握力が続かなくなったらアルタネイトでやるんだ!」となんの考慮もなく変化させるのは問題があります。
今まで自分が行ってきた運動そして指導方法と異なることを他者が述べていても、もし自分の中に確固たる理由があるならば、その自分のやり方を押し通した方がいいです。
僕も、日本国内において非常に少ない「信頼できる指導者」の中で、微々たる違いではあっても、僕の指導方法とは違う指導方法を見聞きすることがあります。そのたびに「なぜ」という質問を投げかけさせてもらうのですが、彼らはしっかりしているから、常にちゃんとした回答をしてくれます。
それに対して、「いやいや、そういうんじゃだめ。だって僕とやり方違うんだもの…」とは当然言い返しません。
彼らが確固たる理由を脳みそに抱え込んで、それをもとに指導しているということこそが大事なことなので、反論する必要もないのです。
逆に、何か言われて、すぐさま「確かに…」ってなって、自分の指導方法を”訂正”してしまうほうが大問題なのです。だって、それじゃあ今までの指導を受けていた運動選手やクライアントに失礼でしょ。

しっかりした理論がある指導
を心がけ、日々の指導に当たってください。

以上。

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