2015.2.17

仙台大学での指導終了のご報告

本年度をもちまして、7年お世話になった仙台大学を離れることは先日お伝えしました。
そして先週、とうとう最後の野球部の指導を終え、完全に仙台大学での指導が終了しました。

そこで、ここでの7年の指導で、顕著に心に残るポジティブな思い出を書き出してみたいと思います。

順不同です。
*男子バスケ部、インカレ決定を告げる電話
新任の頼れる指導者の下、行けない可能性の方が俄然高かったインカレへの最後の切符を争う試合で、ギリギリのそして劇的な勝利を手にした男子バスケ部の若きエースが、試合後に勝利の報告を電話でしてくれました。自分の部屋にいた僕は小躍りしました。その後何度か彼らはインカレに行きましたが、この時のインカレ決定が何よりもうれしかったです。

*男子バレー部、天皇杯での国武大撃破
東北では敵なしでも、なかなか関東には勝つことができなかったチーム。天皇杯の前週に行われたインカレでも思うような結果を残せなかったこのチームが、その年最後の大一番、天皇杯でその年関東2位の国際武道大を撃破。凄まじいリーダーシップをとったその年の4年生グループを想い、とにかくうれしかったです。

*男子バレー部、細川のインカレでのサーブを見た観客のどよめき
細川4年のインカレ、相手は関東の強豪明治大学。高さでも技術でも劣る相手を目の前にし、気持ちが最高潮に達したエースが放ったサーブを見た東京体育館のどよめきが凄まじく心地よかった。まぁ、僕にしてみれば「な、スゲェだろ!」でした。

*男子バレー部、水野の米国でのハングクリーンで魅せた根性とそれに対する観客のどよめき
かつて米国NSCA主催する本当にくだらない大会があって、大人の事情でうちから選手を連れて行かなければならない暗黒の時代があったんですけど、そんなくだらない大会でも世界大会は世界大会だし、出場する選手は”外人”に囲まれてとてつもない緊張をするんですよ、やっぱり。しかもこの時の水野はバレーの試合にはまず出ることのない選手だったんです。そんな選手が突然こんな環境の中での競技ですから緊張でいいパフォーマンスなんかできるわけもなく、そんな中最後の競技のハングクリーンの試技に入ったんです。そしたら、それまでの自分のふがいなさとか色々な思いがわき出てきて、今まで見せたことないようなパフォーマンスをして、そのフォームの美しさもあって、集まった観客から大きな歓声と拍手を受けてました。これも、僕にしてみれば「な、スゲェだろ!」でした。

*アメリカンフットボール部、東北大撃破し東北リーグ優勝(2回も!)
これは、正しいトレーニングプログラムと指導+強い気持ちと才能があれば、20人強の人数で100人の大所帯をぶっ潰せる証明をうちのチームがしてくれたS&Cプロ冥利に尽きる出来事でした。
しかも僕が関わって指導した4年間で2回も!!!!

*野球部、神宮
これも「勝てない可能性の方が俄然高いのに勝てた」という出来事。つまり「努力に値する分の勝利を手にした」出来事です。スポーツに限らず人生で起こる場面のおおよそで、努力に値するだけの結果をもぎ取るのは至難の業なんです。だからこそ真の意味で悔しい思いをするわけで、だからこそスポーツは難しくてその上面白いんです。そんな中、うちの硬式野球部は本当によくやってくれました。やはりこの勝利の裏にはうちのクマちゃんの仙六MVPと日本代表(2回!)に値する大活躍、そしてナベの本学神宮初ヒット(ポテン)、薄井の奇跡のホームラン、そしてエース野口の「もう1回投げさせてくれぇ」という感動的なセリフがあるんですけど、とにかく、S&Cプロフェッショナルとしてもいい経験をさせてもらいました。

上記以外にも忘れられない経験は沢山させてもらいました。ただ、悔しい思いの方が多かったかもしれません。でもやはりだからこそ、想像以上のいいことがあったり、日頃の努力に見合った分の結果がついてくると、小躍りするほどの喜びを感じられるんです。
悔しいことがあったり、期待していた結果がついてこなかったりした時にどのような対応をするかが大事なんです。スポーツでもなんでも。だって、先述したように、生きていればそんなことばっかりなんだから。
「悔しい!!!」は向上するためのモチベーションでしかありません。「悔しい!!!」を経験して諦める人間は弱い人間だし、「悔しい!!!」を経験する前から諦めちゃう人間は愚の骨頂です。僕はこのことを今までの僕の人生から、そして何よりも、S&Cコーチになってから携わることができた選手たちから、十二分に学びました。
ちょっと高い壁ができたからってあきらめる人材も沢山見てきました。また、「どうせ無理だよ…」というセリフも頻繁に耳にしました。実際には、成功するより失敗する確率のほうが群を抜いて高いから、おおよその場合その「無理だよ…」コメントは正しいんです。だけど、スポーツに懸命に取り組んでる人がいる場合、その「無理だよ…」コメントは全くもっていらないんです。
それでも懸命に取り組んだ結果が不可能を可能にするんです。それがスポーツの本来の姿なんです。だから、スポーツは感動を生むことができるんです。
「無理だよ…」はどんな場面であれ嫌いです。本当にその筋のプロで、色々なことを思慮し考察した結果の意見であるならば許せます。しかし、大した知識もない第三者が評論家ぶって「無理だと思うよ」といえば、その言葉を放った瞬間からぶっ潰しにかかります。懸命に取り組んでいる人がいる以上、その無責任な「無理だよ…」は本当に失礼にあたると信じているからです。

仙台大学で僕が指導した選手たちは続々と社会人となり、多くの元学生運動選手たちが運動選手というアイデンティティーがない人生を送っています。それでも、どんな場合であっても「悔しい!!!」から成長を図り、自分がなりうる最高の自分になるための人生を送ってくれることを心から願います。そして、僕も偉そうなことを言っている以上、自分がなりうる最高の人材にならなければなりません。

本当に素晴らしい仙台大学での7年間でした。
この経験も大きな糧として、今後も成長し続けます。

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