2017.11.7

”握り続けれられる”も筋力です

GS Performanceではストラップは滅多に使いません。お客さまにストラップを使わせた記憶もないくらいです。

GS Performanceだけでなく、私の指導者人生で、ストラップの使用を許可した回数もかなり少ないです。

理由は、バーを握り続けられる筋力もあるに越したことがないから、に他なりません。

 

例えば、RDLをプログラムに取り入れ始めた時、20㎏や40㎏が重すぎて握力が続かなかったとき、ストラップを使う選択肢よりも握り続けられる筋力を養うことの方が重要だと判断する、のです。これは、「3セット8回のRDLが実施可能な重量」を構成する関係筋肉群の中に、ハムストリングや背部と並んで”バーを握り続けられる筋力”も当然入っているということなのです。

 

バレーボール選手や水泳選手や陸上トラック選手のように、「僕たちの競技では握力が必要ありません」と言いたがる選手たちであっても、ストラップの利用は許可しませんでした。
確か私が仙台大時代に選手たちにストラップの利用を許可したのは、扱う重量が150㎏以上になった時(だったんじゃないかなぁ…)。ちなみにアルタネイトグリップを許可したのは扱う重量が110㎏を超えた時でした。パーソナルトレーナーとなった今は、筋力期やパワー期に値する回数になった時によりハムと背部を強化するために特化した重量が必要な時にはアルタネイトでやっていただくこともあります。
また男子選手であっても手が小さくそれが理由で高重量をストラップ無しで保持することができない場合は、必要に応じて女子バーを使ってRDLやDLを実施する工夫もしていました。

*当然、グリップに支障をきたすようなけがをした場合もストラップを許可していました。私自身、右親指がバネ指を起こしていたときはずっとストラップにお世話になっていました。

 

なぜなら、グリップがなければDLやRDLだけにとどまらず、クリーンもスナッチもプルアップもハングクランチも、結局プログラムの中で不自由を生むほどに実施が困難になるからです。当然競技力に関係することも多くありますが、そのグリップ力がないがために起こるウェイトルームでの効率の悪さを生み出さないため、というのも大きな理由でした。

 

握ることも筋力です。当然やり続ければ鍛えられるし、耐えられるようにもなります。であるならば可能な限り強化してあげたい。

私が現在も指導をしている野口克彦さんも、かなりの高重量を扱う時でもストラップは使いません。「加賀の指導の中で鍛えられる(鍛えるべき)筋力は徹底して鍛えてやる!」という根性をお持ちのこの方は、もはや私よりも強靭なグリップを持っているようです…

野口克彦RDL

 

なんだかストラップを使ってトレーニングをしていると”通”っぽく見えなくもないし、トレーニング上級者のお仲間に入れたようでうれしいのかもしれませんが、せっかくウェイトする覚悟をして、時間を見つけ、ジムにまで行き、労力を必死に絞り出し、時にトレーナーに指導料も払い、筋肉痛にまで耐え、トレーニングをしているのですから、やはり可能な限り効率も上げなければなりません。そうなるとグリップという筋力を向上させることを無視できないし、しかもグリップが弱いがゆえにできなくなるまたはできにくくなる運動も出てきてしまうのだから、やはり、バーはストラップ無しで保持した方がいいです。

そして、競技力に多大に関係することも多々あるではないですか。

 

GS Performanceは、やはり、”可能な限りストラップを使わないウェイトトレーニング”を実施して、トレーニング自体の効率を可能な限り向上させることを推奨いたします!

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